抗真菌薬の正しい使い方

抗菌薬と抗真菌薬の違い

抗菌薬と抗真菌薬は名前こそ似ていますが薬としては全く別のものです。
ではどう違うのかというと、これは薬として対処出来る相手が違うのです。
まず抗菌薬は一般的に細菌に感染したことで引き起こされる細菌感染症に対して効果を示す薬です。
具体的な作用についてはそれぞれの薬で異なりますが、例えば細菌の細胞壁を破壊して形を保てなくしたり、タンパク質の合成に必要なリボソームを破壊してタンパク質合成を出来なくするなどの形で細菌を攻撃します。
これに対して抗真菌薬は細菌ではなく真菌に対して効果を示す薬です。
真菌とはざっくり言ってしまえばカビの仲間のことで、細菌が動物に近い構造をしているのに対して真菌は植物に近い構造をしています。
抗真菌薬も複数の種類があるために作用が異なりますが、例えば植物の細胞が有している細胞膜を破壊して構造を保てなくする、細胞分裂の過程を阻害して増殖を出来なくするといった形で真菌を攻撃します。
要するに細菌と真菌は全く異なるもので、抗菌薬と抗真菌薬はその全く異なる別の存在を破壊するものだということになるわけです。
そのため真菌感染症に対して抗菌薬を使うことは無意味ですし、逆に細菌感染症に抗真菌薬を使うことも無意味です。
実際のところこうした薬の違いは薬を処方する医師や薬剤師が知っている必要はあっても、個人単位でそこまで詳しく知っている必要があるのかと言われるとそうではありません。
基本的に患者は薬を処方してもらった医師や薬剤師の指示に従って薬を使えばそれで完治が見込めるからです。
ただ最近では個人輸入などの形で病院からではなく海外から直接薬を買うと言った人も増えてきていますから、もしそうした方法で薬を入手するのであれば必ず理解しておきましょう。

抗真菌薬の主な特徴

真菌とはカビや酵母の仲間で、医療などの専門的な呼び方として利用されます。人に感染して様々な症状を起こす感染症には原生微生物が関与していて、細菌やウイルスと共に真菌も含まれます。
感染と聞くと体内に細菌などが入り込み、風邪やインフルエンザといったものが想像されますが、真菌は体内だけでなく皮膚の表層にまで感染することがあるため、多くの皮膚症状を起こします。
真菌の症状は大別して、皮膚症状を起こす表在性真菌症と、臓器や組織にまで及ぶ深在性真菌症の2つとなります。
真菌による感染症には抗真菌薬を用い、深在性真菌症には飲み薬を経口投与しますが、表在性真菌症は皮膚の浅い層に存在するため、クリームやローションといった外用薬を使用することがほとんどです。
外用薬は成分が人体の表面にしか届かないので、体内で取り込んで全身に作用する内服薬よりも副作用のリスクが少ないので、使いやすいという利点があります。
結果的に内服薬は医療用医薬品として処方が必要となっていますが、クリームなどの外用薬は一般用医薬品としてドラッグストアなどでも販売されているのです。
抗真菌薬は文字通り真菌に対して効果を示す治療薬で、作用機序によって系統分けされていますが、大まかな作用は真菌が自身を守るために覆っている細胞膜を破壊することにあります。
人の細胞膜は主にコレステロールで出来ていますが、真菌はこれに似たエルゴステロールを主な構成成分とします。抗真菌薬はエルゴステロールを阻害して間接的に細胞膜を破壊するか、全く別の形で直接的に破壊する方法が採られています。
真菌は細胞膜が破壊されると自身を守る方法がなくなり、正常な生育ができずに最終的には死滅するようになるのです。結果的に殺菌的な作用を示すことから、真菌による感染症の治療に有意な方法として利用されています。

抗真菌薬の気になる副作用とは?

主に外用薬として使われることが多い抗真菌薬ですが、その副作用はかぶれになります。真菌を倒す医薬品ですので、やはり強い医薬品になります。
肌に合わない場合は、かぶれてしまうことも考えられますが、その副作用を感じる人は100人に数人程度と言われており、その確率は少ないです。また水虫の治療薬として使われますので、かぶれたように感じることもあり、皮膚が爛れて剥げ落ちてしまうようなこともあります。
その時に勘違いしてかぶれているように感じ、使用を辞める人も多いです。治療の経過でそのようなな症状になっていることが考えられますので、自己判断をせずに、必ず主治医と相談してください。
また抗真菌剤として内服薬もあります。この医薬品の副作用は、肝機能障害や胃腸障害が起きたりしますのでその時も必ず医師と相談して中止を検討するようにしてください。
どちらにしても副作用が少ない医薬品ですので、あまりに気にせず使うことをおすすめします。皮膚がただれてしまうと、強い医薬品ゆえに痛みも感じることがあるでしょう。その場合、抗炎症剤を用いることでただれも解消してきます。
医師も抗真菌剤と一緒に処方するケースが見受けられます。抗真菌剤の治療は、根気が必要です。
よくぶり返してしまうケースに遭遇することが多い人は、自分の判断で治療をやめてしまうことです。症状が改善したからと言って、完全に真菌が死滅したわけではありません。まだ生き残っていることもありますので、続ける必要があります。
抗真菌剤の使用は広く、そして塗りこむことが大切です。症状が悪化している患部だけではなく、他の部分までも根付いており、また深い場所にいることもあります。根気よく治療を続けてください。
■頭皮の水虫にも効果のあるこの抗真菌薬
ケトコナゾール

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